好きだった本と文具のお店が閉店して思うこと

その他

毎週のように休日に通っていた本屋さんが閉店しました。

 

本屋さんといっても、文具店が母体の本屋さんだったので、本が半分、文具や雑貨が半分くらいの割合で置かれていました。

 

とてもショックというか、残念な出来事だったのですが、それ以上に思うところがあったのでブログに書いてみようと思います。

 

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そのお店は僕の家から車で30分ほどの郊外にありました。

 

真っ白な2階建ての四角い建物に正方形の窓がランダムに配置されていて、一目では書店とわからないのですが、入口を入ると吹き抜けになっていて、中央には2階に伸びる白く広い階段とステキな音楽が出迎えてくれて、そこで立ち止まってしまうくらいカッコイイお店でした。

 

店内も白を基調に、青い棚と木目がアクセントになっている、おしゃれなカフェのような倉庫のような佇まいでとても開放感がありました。

 

BGMにも凝っていて、入り口の上の2階のスペースに大きなスピーカーとレコードやアンプなどの機材が設置してあって、いつも落ち着いたカッコイイ音楽が流れていました。

 

僕はスピーカーや音響設備には詳しくないのですが、今まで体験したことがないくらいとても良い音でした。

 

広く開放感のある空間にBGMが溶け込んで、非日常を味わうにはもってこいの場所でした。

 

流れている音楽も、時折、ビョークとか、知っているものも流れていましたが、大半は知らないけど心地よいものばかりでした。

 

広い店内はスペースもゆったり。

 

よくある大型書店とは一線を画しているレイアウトで、とてもこだわった贅沢なスペースの使い方。

 

置いてある本や文具もよくあるお店の売れ筋商品的なものはほとんど置いてありません。

 

どちらかというと、本屋にしては書籍の冊数は多くないのですが、その辺の本屋には置いていないようなアートや音楽や、スタッフさんのこだわりの選書などが揃えてあり、僕の感性に響くものが沢山置いてありました。

 

丸善やジュンク堂のような超でかいお店では自分の見たい本に出会うまでに時間と労力がいりますが(それもまた楽しいですが(゚Д゚)ノ)、そのお店ではなぜか、出会う本の多くが「こんな本見たかったな」っていうものばかりで不思議な感覚でした。

 

文具に関しても一般的なものも置いてあるのですが、ほかのお店ではあまり見かけないものが多く、そこで見つけて好きになった文具もたくさんあります。

 

TOOLS to LIVEBYや、ロイヒトトゥルムも僕はそのお店で初めて出会うことができたし、ほかのお店ではできるところが少ない万年筆の試し書きなんかも気軽にできて、人見知りの僕にとっても親切な感じだったです。

 

他にも今まで見たこともないような文具もここで初めて触れたりして、こんな近くにすごいお店ができてしまったと興奮したのを覚えています。

 

僕は仕事上、平日が休みなので、朝起きて開店時間を少し過ぎたころに行って、家族が家に帰ってくる夕方の時間になるまで店内を散策していることが多かったのですが、時間を忘れるとはこういうことなんだなって思えるそんな素敵な場所でした。

 

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で、そんな僕のお気に入りのそのお店が、しばらく休業に入ることを知ったのは2018年の10月の事でした。

 

その時のアナウンスは、年末に文具の専門店としてリニューアルするということでした。

 

文具好きな僕としては、本が置かれなくなってしまうことはかなり残念ではあったのですが、それ以上に今まで以上に文具が充実するってことだったので、かなりリニューアルオープンを楽しみにしていました。

 

その時の休業とリニューアルの理由はざっくりというとこんな感じでした。

 

想いの詰まったこだわりの本と文具のお店ができたけど、書籍の売上が芳しくなく店を継続するにあたって経営を圧迫してしまうから、文具専門店としてリニューアルオープンします。

 

当然、文面はもっとキチンとしていましたが、僕的な解釈だとこんな感じでした(゚Д゚)ノ

 

僕としては、休日の楽しみが暫く無くなってしまうけど、逆に年末に向けて楽しみができたので、リニューアルオープンのお知らせが発表される日を心待ちにしていました。

 

そして迎えた年末。

 

しかしながらクリスマスを過ぎても何もアナウンスがなかったので、しびれを切らして電話で問い合わせをしてみました。

 

そしたら電話の向こうのスタッフの方が、とても丁寧な対応で、リニューアルオープンに向けて動いているが2階のスペースをカフェスペースとして使う案などもあり、まだ詳細が決まっていないためオープンは未定なんですと教えてくれました。

 

それからしばらくの後に、SNSでオープン時期が未定だということがアナウンスされました。

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で、2019年3月。

 

久しぶりにSNSが更新され、正式に閉店が決まったことを知りました。

 

あんなにステキでカッコイイお店がなんで閉店しちゃうんだろうってその時はすごくショックでしたが、その時、ある事を思い出しました。

 

僕は以前、バルで働いていました。

 

そのバルは、僕たち仲間で考えたバルで、料理からドリンクからお店のロゴ、外観、内装や接客などすべてに至るまで自分たちでこだわって作ったお店でした。

 

クラウドファンディングで資金を集めたり、オープン当時はテレビや雑誌にもでて、それなりに注目されていました。

 

しかし、そのお店は半年足らずで閉店してしまいました。

 

当時の僕は閉店するっていう決断をなかなか受け入れることができませんでした。

 

来てくれたお客さんは、

 

「こんな店が近所にできて嬉しい」とか、「これ全部あなたたちが考えたの?」と、感動して楽しんでくれていたのを感じられました。

 

僕も、バルのあの営業中の店内にいたら、お客さんも笑顔ですごく楽しんでくれているし、すごくいいお店を作っちゃったなといつも感じていました。

 

反面、駅や繁華街からは離れた立地で交通の便も悪く集客にはとても苦労して、お客さんが来てくれれば必ず楽しんで帰ってもらえる自負はあったのですが、そのお客さんがなかなか増えていかない状況でした。

 

今だから解ることですが、そのバルはSNSで話題になっても、お酒を飲む場所なので車では来れず、交通の便も悪い場所だったので、近所の人だけしか気軽に来ることが出来なくて、僕たちの力ではそれを打開することができなく半年でお店を閉めることになってしまったのです。

 

もしかしたら、そのまま頑張って1年とかやっていたら好転することもあったかもしれませんが、そこまで耐えることができませんでした。

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僕の経験と、今回の本屋さんの閉店は全然関係ないことですが、僕が思ったのは、いいお店が、必ずしも売れるお店とは限らないということです。

 

あんなに僕にとっていいお店だったのに、無くなってしまうことが信じられなくて、なぜなんだろうと。

 

僕にとっていいお店でもほかの人にとっては、売れ筋の本もなければ本の種類も数も少ないつまらない本屋だったかもしれません。

 

しかも半分は本じゃない文具売り場だし。

 

もう一つはやっぱり、ネットショップの影響もあるのかなって思います。

 

ほとんどの場合、リアルのお店は定価か、それに近い値段で売ることが多いですが、ネットで買い物をすると、こんなに安く買えるのって思うことが沢山あります。

 

僕自身、確かにそのお店で沢山の商品を購入しましたが、でも、値段が高いモノはお店で見た後にネットショップで安く手に入れることもよくありました。

 

ネットでは実際に手に取ってみることができないけど、リアル店舗で見た後にネットで安く買うことも、今となってはよくあることだと思います。

 

リアル店舗は店を構えて人も商品もそろえて営業しなければならないためネットショップに比べて経費がとても掛かることは分ります。

 

ネットよりも高いのはしょうがないとは思いますが、でもだからと言ってやっぱり安く手に入れたい(;´Д`)

 

そんな感じで、僕もそのお店を気に入っていたくせに、閉店を選ばざるを得なかった一端を担いでしまったのかとも思っちゃいます。

 

といっても、こんな浅はかな想像の範囲内の理由で店をやめたんじゃなくて、実際はもっと様々な理由があると思うのであくまでも僕の勝手な妄想ですが。

 

商売って難しいなってつくづく感じてしまいます。

 

でもそのお店がいつかパワーアップしてまたどこかでオープンするのを楽しみにしています。

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